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意外と知らない「砂糖」の種類
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- みなさまの食卓に欠かせないお砂糖。イメージされるのは上白糖やグラニュー糖のような真っ白いものだと思います。
弊社では、それらの白いお砂糖にはないミネラル分を豊富に含んだ、茶色い「含蜜糖」を製造しています。
そんな含蜜糖ですが、残念なことに知名度が低く、まだまだ認知されていません。
栄養分が豊富で体にいいことがたくさんの含蜜糖についてみなさまに知って頂きたく、こちらのプロジェクトを立ち上げました。
まずは含蜜糖がどんなお砂糖か説明させて頂きたく思います。
一般的に使用される白いお砂糖ですが、そのほとんどの成分は「ショ糖」と呼ばれる無色・透明の糖分(炭水化物)の結晶そのものである、ということをご存じでしょうか? -
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上記の表のとおり、一般的に流通しているいわゆる「お砂糖」は分類としては「分蜜糖」のジャンルに当てはまります。
ご説明させて頂く「含蜜糖」は、糖分の結晶と糖蜜を分離させずに全体を固定化し、結晶化させたものになります。 -
身体にやさしい含蜜糖
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- では、その含蜜糖とはどのようなものか、具体的にご説明します。
それにはまず、みなさまに馴染みのある分蜜糖との比較から特徴を明らかにしていくのがわかりやすいかと思います。
分蜜糖は、純粋な糖分の結晶とするために原材料の蜜分を分離する工程を経て作られます。
糖度が高くストレートな甘さの追求や食材の色や味をそのまま生かしたい料理には、使い勝手のいいお砂糖です。
それに対して含蜜糖は原料となる材料(主にサトウキビ)の原料糖と糖蜜を分離せずに結晶化させることで、原料に含まれるミネラルなどの素材本来の成分も合わせて結晶化します。 -
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- ⇑一般的な上白糖や三温糖と弊社玉砂糖の成分比較になります。
そのため、一般的な分蜜糖に比べると糖度が低く、素材本来のミネラル分やコク、風味をそのまま閉じ込めており、蜜分を含むため、後味がスッキリとした深い味わいが楽しめます。
それが、分蜜糖にはないコクや旨み、色、香りなどがあり食材への照りづけ、色づけ、魚の臭み取りなど、広範囲で使い易いお砂糖です。
そのうえ、意識しないとなかなか摂取できないさまざまなミネラル成分が豊富に含まれていることで、自然と身体を健康に保つ手助けもしてくれるのです。 -
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宮崎商店の含蜜糖
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- そんな含蜜糖を100年以上もの昔から、試行錯誤を繰り返し、今も東京の一角で伝統的な製法で「最高のお砂糖」を追求し続けているのが私ども宮崎商店です。
創業は大正7(1918)年で、現在でも看板商品である「玉糖(たまとう)」はご覧のとおり濃い茶色をしています。これらは、1キロの袋に詰めた家庭向けの「玉砂糖(たまざとう)」としても販売されていますが、実はもっと身近でみなさまのお口に届いています。
こだわり抜いた独自の製法と職人技で生み出される「玉糖」は大手パンメーカーや菓子メーカー、みなさまもご存じの土産に使われている黒蜜など、幅広くご利用いただいています。
カラメルなどの加工品を使わずにお菓子や煮物などの色付けや独特の香りやコクを風味にしっかり残すなどの役割も可能です。
プロの料理人や職人の方々に重宝いただいているのは、色の濃さ、香り、コクだと自負しております。
「ここまで色やコク、風味の強い含蜜糖は他にはない」と、多くのお取引先さまにご愛用いただいております。 -
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徹底的にこだわり抜いている製法
- 創業当初から受け継がれてきた味を守るために、私どもは生産工程の細部に至るまで、こだわりを貫いています。
冒頭でお話したとおり、弊社がご提供する含蜜糖というジャンルのお砂糖は原材料の蜜分をそのまま活かす形で商品にします。
細かい工程の説明は省きますが、多くのメーカーさまは原材料をセットして中央管理室で品質を管理し、一定の割合の配合をもとに生産されていらっしゃいます。
もちろん、私どもも機械を使います。しかし、肝心なところは熟練の目利きと職人業を以て品質を管理します。
たとえば、原料糖と糖蜜をブレンドする際にはその日の気温や湿度、原料糖の状態を目検で確認し、最適な配合量を決めます。 -
- 最も重要な工程である鉄窯での加熱・濃縮の段階でも同じで、その日の状態から煮沸時間を分単位で調整します。その調整具合も煮沸中の砂糖溶液から出る泡の粘り具合を見て行います。
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- また、最後の計量の段階では厳密に管理した水分含有量のチェックはもとより、基準を満たしていても、色味が少しでも感覚とずれていれば再度、煮沸の工程に戻しやり直しています。
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- このように、生産を安定させるために機械化はしていますが工程の自動化は行っておらず、熟練の目利きや職人業を以て行っております。
むしろ、職人の目利きや感覚を研ぎ澄ますために改良を行い続けている、といっても過言ではありません。
何もかもが便利にオートメーション化されていく今の世の中ですが、宮崎商店の味は最終的には「人」で生み出されている、と信じています。 -
みなさまにお伝えしたいこと
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- 前段のとおり、私どもはお使いいただくすべてのお客さまに対して、「ご提供する味」への責任を果たすには人の力が欠かせない、と考えております。
それは、いい面ばかりではありません。
高度に自動化された生産ラインに比べると、人の手がかかることによるスピードの遅れやさらなる品質向上に向けた機械のメンテナンスや改良のコストなどがかかります。それらが商品価格にダイレクトに反映されて、多少価格が高くなってしまっているのも事実です。
また、これまでは主に商社さまや問屋さまを通じて、みなさまの食卓にお届けする形態がほとんどでしたが、私どもとしては直接、消費者のみなさまにも我々の味を堪能していただきたいと願っています。
ご自宅でお料理やお菓子づくりに使ってみてください。玉糖は和洋中なんでも相性がよいんです。特にお勧めは、すき焼き、豚の角煮、ステーキソースの隠し味。素材のうまみを引き立ててくれて、お料理のレベルがグッとアップします。
弊社の「玉糖」「ふるさ糖」を使用してつくった「かりんとう」も今回の商品ラインナップに入れてあります。
弊社の含蜜糖のコク、香りをぎゅっと閉じ込め、外はカリっとし、甘みしっかりで作ってあります。「玉糖」「ふるさ糖」を美味しさを体感できるお菓子に仕上がっております。 -
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- 現在では大手スーパーさんなどで販売して頂いていますが、今後もみなさまの目に届くよう販売に力を入れていきたいと思います。
そして今後は、スーパーやECでの販売をすすめ、「玉糖」「ふるさ糖」の名前を知ってもらいたいと考えています。
そのためには、さらなる改善と企業努力が必要なことは重々承知しております。
まずはその第一歩として今回のプロジェクトを立ち上げることにいたしました。
ご支援いただいた資金は、みなさまに商品の名前を知っていただくための販促活動費に充てさせていただこうと考えております。
すでに創業から100年以上たっておりますが、この先の100年もその根本的な理念は変えずに「人が生み出す味」を守り続けていきます。そのお力添えを賜れますと幸いです。
温かいご支援をいただけると嬉しいかぎりです。
最後までお読みいただきありがとうございました、よろしくお願いいたします。