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このプロジェクトのポイント
- ・東日本大震災以来支え続けてきた被災者とともに、「復興ぞうきん」で新たな役割を担っていくためのプロジェクト
・本プロジェクトをとおして、全国のみなさんとつながり、防災や各地の復興支援について考えてもらうきっかけとなることをめざします!
さらに、これまでの活動経験を他の災害地にも活かしていきたいと考えています!
・被災者の方々が手縫いした「復興ぞうきん」、ご家族で縫い手の体験ができる「おうちで復興ぞうきん」をリターン品としてご用意しました! -
1枚のぞうきんからはじまる、復興の物語
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震災がもたらした心の傷と、生まれた希望
- 東日本大震災直後、多くの人々が避難所での生活を余儀なくされました。慣れない環境での生活が続くなか、被災者の方々から「何もすることがないのが辛い」という声が上がりました。
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タオルと針がつむぐ、温かい復興の輪「復興ぞうきん」誕生秘話
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- そんな現状を目の当たりにしたボランティアスタッフは、「何かできることはないか」と模索し始めます。話し合いの結果、支援物資として多く届いていたタオルを活用し、被災者の方々にぞうきんを縫ってもらい、それを販売するというプロジェクトが立ち上がりました。
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- そこには”手仕事を通して心を紛らわせ、さらに収入を得て前向きになれるきっかけを”との想いがあったのですが、避難所の方々には「商品を作るような気持ちになれない」と断られてしまいました。
早計を猛省し、避難所となっている温泉旅館・愛真館のロビーの一角にタオルと裁縫道具を置き、まずは自由に、気軽に針仕事ができるようにしました。
すると、徐々に参加者が増え始めました。 -
「復興ぞうきん」が紡いだもの
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- 愛真館が避難所としての役割を終えた2011年6月、「復興ぞうきん」も新たなフェーズへと進みます。気分転換の場から、縫い手の方々に収入を得ていただけるよう、作品を販売する仕組みに変更。さらに、被災者同士が交流できる場として、定期的なサロン活動を開催するなど、支援の幅を拡げていきました。
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- 2024年10月までの総生産数は17万7千枚となっており、参加された縫い手さんは200名を超えております。
現在も、盛岡、釜石、宮古に住む70~90代の25名の方が、生活と心の拠りどころとしながらこの活動に参加しています。
「ここでみんなと会えることを楽しみに、ぞうきんを縫ってるの。出かけるところがあることが、本当にありがたい」
故郷である三陸沿岸を離れて暮らす方々にとっては、同じ経験をした者同士が気兼ねなく語らい合える唯一の場なのです。
ぞうきんのデザインは縫い手の感性に委ねられます。
白い布地をキャンパスとして、カラフルな直線や曲線が踊っていたり、1枚1枚表情が異なります。
縫い手のみなさんは、互いの作品に刺激を受けながら、「次はどんな模様にしよう」と楽しんでいる様子。
作品そのものが元気でやっていますというメッセージを発信する媒体となっています。 -
- 全国から寄せられたタオルや刺繍糸を使った、美しく丁寧に縫われたぞうきんには、縫い手さんの出身地とお名前が手書きされています。
ぞうきんとして使用するのはもちろんのこと、台拭きやカバー・敷物など、さまざまな用途でお使いいただけます。
使う人を選ばないものなので、気軽な手土産などに使われる方もたくさんいます。
現在3種類のサイズがあり、いずれも価格の半額が縫い手さんに支払われ、残りが運営経費となります。
毎日使うこと、手にとっていただくことそのものが支援になります。 -
復興ぞうきんプロジェクトが見据える次の未来
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- 「復興ぞうきん」は、被災者の人々が、自らの手で未来を紡ぎだそうと、1枚1枚丁寧に縫い上げた、想いのこもったぞうきんです。
13年間、多くの人々に支えられながら、また、かわいらしく使い勝手のよいぞうきんとして愛用されながら、プロジェクトを続けていくなかで、次第に防災の大切さを伝えるメッセージとしての役割も担っていることも意識するようになりました。
これからは、「復興ぞうきん」を通して培ってきた活動経験と紡いできたご縁を、東日本大震災の復興支援という枠組みを飛び越えて広げていくステップだと考えています。
”震災体験や復興ぞうきんの意義、防災の大切さなどを伝えていくこと”
それは被災から13年間この取組みを続けてきた私たちだからこそできる使命と考えています。 -
石川県能登半島地震の被災者への活動
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- この7月、能登半島地震の被災者の方々にお会いしてきました。
岩手での「復興ぞうきん」の活動をご紹介したところ、とても興味を持ってくださいました。
こちらで用意した材料と裁縫道具で、ひと針ひと針、しばし集中してぞうきん縫いに取り組まれる姿が嬉しかったです。今度の3月に岩手で開催するぞうきん展への参加もお誘いしてきました。
私たちができることはささやかではあるものの、このような「次への一歩」のきっかけづくりのツールになれるのでは、と感じた経験でした。 -
あなたの支援が日本の未来を明るく照らす
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- 「復興ぞうきん」とそこに込められた想いを届ける活動の継続、そして多くの被災者の方々を元気づけてきたこの活動を、防災と他の被災地にも活かしていくためには、新しい活動資金の確保なくしては不可能です。
そこで、みなさまに力を貸していただきたく、クラウドファンディングに挑戦することにいたしました。
一枚のぞうきんが、誰かの笑顔につながる。
そして、その笑顔が新たな未来の誰かを守る力となる。
私たちは、そう信じています。
この想いに共感し応援して下さる多くの方と、つながることができることを心より願っております -
資金の使い道
- 「ぞうきん一枚で、何ができるの?」
そう思うかもしれません。
しかしこの小さなぞうきんには、被災からの13年の歩みと未来への希望がぎゅっと詰まっているのです。
そして今、私たちはこの想いをさらに多くの人へ、そして未来へと紡いでいきたいと強く願っています。
「復興ぞうきん」を通して防災の大切さを伝え、災害への備えを促すこと、そして被災各地の復興を応援し、笑顔のきっかけづくりのツールとなることを目標として、ご支援いただいた資金を以下の用途で使わせていただきます。
全国へ取組みを伝えていくための活動費(遠征費・人件費など)
縫い手の製作賃金資金
材料・パッケージ費
被災者の方が集うサロンの運営費
チラシ制作などの販促費
サイト手数料などその他雑費 -
私たちについて
- 私たち「一般社団法人SAVE IWATE」は、東日本大震災の被災地支援を目的に2011年3月に岩手県盛岡市で設立された、民間の復興支援団体です。
もりおか復興支援センターの運営、手しごとを通した支援など、被災された方々へのさまざまな支援活動を現在に至るまで続けて参りました。
今回ご紹介した「復興ぞうきんプロジェクト」はその活動の一つです。
縫い手・SAVE IWATE担当スタッフ・ボランティアスタッフが「復興ぞうきんチーム 紡ぎ組」として一体となり活動しています。
また、全国各地の自然災害時には現地に赴き、炊き出しやボランティアのサポートなど、これまでの経験を活かす活動も行っています。
被災された方々の過去、現在、未来に寄り添った支援活動を大切にしている団体です。